【実体験】ヤマハ A-S301(S)が我が家にやってきた！エントリーモデルとは思えないピュアサウンドの秘密

長年使っていたミニコンポの音質に物足りなさを感じ、ついに「ちゃんとした」オーディオシステムを組んでみたい！と思い立った私。多くのプリメインアンプを比較検討する中で、最終的に選んだのがヤマハのプリメインアンプ、A-S301(S)でした。

「エントリーモデルだから…」と少し半信半疑だった私ですが、実際に導入してみてその音質の高さに驚愕！今回は、このヤマハ A-S301(S)の魅力を、私の実体験を交えながら徹底レビューしていきたいと思います。

ヤマハ(YAMAHA)

ヤマハ A-S301(S) の魅力とは？実際に使ってみて感じたこと

「ToP-ART」思想が息づく、クリアでパワフルなサウンド

A-S301(S)の最大の魅力は、やはりヤマハが長年培ってきたピュアオーディオ設計思想「ToP-ART（Total Purity Audio Reproduction Technology）」に基づいた音質です。実際に音を出してみて、まず感じたのはそのクリアさ。シンバルの響き、ギターの弦が震える音、ボーカルの息遣いまでが、まるで目の前で演奏されているかのように生々しく聴こえてきます。

以前のミニコンポでは埋もれてしまっていたような細かな音までしっかりと再現され、音楽の解像度が格段に上がったように感じました。特に低音の表現力には驚きです。ただドンドンと鳴るのではなく、タイトで量感のある、しっかりと芯の通った低音が音楽全体を支え、空間に広がりと深みを与えてくれます。

CDダイレクトアンプとピュアダイレクトスイッチで音の純度を極める

このアンプには「CDダイレクトアンプ」と「ピュアダイレクトスイッチ」という機能が搭載されています。 CDプレーヤーを接続して「CDダイレクトアンプ」をONにすると、入力信号がトーンコントロール回路などを通らず、ダイレクトにパワーアンプに送られるため、音の劣化を最小限に抑えられます。

実際に試してみると、ONにする前と比べて音の透明感が一段と増し、まるで曇りが晴れたかのようなクリアなサウンドになりました。「ピュアダイレクトスイッチ」も同様に、トーンコントロールやバランス、ラウドネスの各回路をバイパスすることで、信号経路を短縮し、より純粋な音質を楽しめます。特にクラシックやアコースティックな楽曲を聴く際に、その違いが顕著に表れ、演奏者の意図がダイレクトに伝わってくるような感動がありました。

デジタル入力（光/同軸）の利便性

現代のオーディオシステムにおいて、デジタル入力は必須ですよね。 A-S301(S)は光デジタル入力と同軸デジタル入力に対応しており、テレビやゲーム機、PCなど様々なデジタル機器と接続できます。私は光デジタル入力でテレビと接続していますが、テレビ番組や映画の音声が劇的にクリアになり、セリフの一つ一つが明瞭に聴こえるようになりました。これで、映画館のような迫力と臨場感を自宅で気軽に楽しめるようになったのは大きな収穫です。

Wi-Fi環境がなくても手軽にワイヤレス音楽再生

「Wi-Fi環境のない場所でもワイヤレス音楽再生を手軽に楽しめる」という機能もA-S301(S)のポイントです。私は別売りのBluetoothレシーバーをアナログ入力に接続して、スマートフォンからの音楽を手軽に再生しています。これにより、リビングのどこにいても、お気に入りの音楽をアンプを通して高音質で楽しむことができるようになりました。特にSpotifyやApple Musicなどのストリーミングサービスをよく利用する私にとっては、非常に重宝する機能だと感じています。

他のプリメインアンプと比較してどう？

私がA-S301(S)を選ぶ際、他の候補として検討したのは、同価格帯のデノン（Denon）PMA-600NEやマランツ（Marantz）PM5005といったモデルでした。

製品名	主な特徴	音質の傾向（主観）
ヤマハ A-S301(S)	ToP-ART、CDダイレクト、ピュアダイレクト、光/同軸デジタル入力	クリアでパワフル、高解像度、低音タイト。ヤマハらしいフラットで正確な表現。
デノン PMA-600NE	Advanced HCシングルプッシュプル回路、PHONO入力、Bluetooth内蔵	力強く安定感のあるサウンド、中低域に厚み。音楽をゆったりと聴かせる傾向。
マランツ PM5005	フルディスクリート回路、電流帰還型プリアンプ	暖かく滑らか、繊細な表現力。マランツらしい艶やかな中高域が魅力。

デノン PMA-600NEはBluetoothが内蔵されている点で利便性が高かったのですが、ヤマハA-S301(S)のクリアで明瞭なサウンド、特に高音の伸びと低音のタイトさに魅力を感じました。マランツ PM5005はマランツ特有の暖かく繊細な音色が魅力でしたが、私にはもう少しパンチのある、クリアなサウンドが欲しかったため、最終的にヤマハA-S301(S)に軍配が上がりました。

A-S301(S)は、エントリークラスでありながらも、ヤマハのピュアオーディオに対するこだわりが随所に感じられる一台だと強く思います。

メリット・デメリットを正直レビュー

メリット

高音質なサウンド: エントリークラスとは思えないほど、クリアでパワフル、かつ解像度の高い音質。
豊富な入力端子: CDプレーヤー、テレビ、PC、レコードプレーヤー（MMフォノ対応）まで、様々な機器と接続可能。
シンプルな操作性: 余計な機能がなく、直感的に操作できるデザイン。
価格以上の満足感: この価格でこの音質は本当に素晴らしい。
デザイン: シルバーのシンプルなデザインは、どんなインテリアにも馴染みやすい。

デメリット

Bluetooth非搭載: ワイヤレス再生には別途Bluetoothレシーバーが必要になる点。デノンPMA-600NEのように内蔵されているとさらに便利だと感じました。
リモコンの質感: 必要十分ですが、もう少し高級感があるとさらに満足度が高まったかもしれません。

私のリスニング環境での変化

私はA-S301(S)に、ブックシェルフ型のスピーカーと、長年使っていたCDプレーヤーを繋いでいます。初めて音を出した瞬間、耳を疑いました。今まで聴き慣れていたCDが、まるで別物のように生まれ変わったのです。

例えば、Queenの「Bohemian Rhapsody」を聴いた時、フレディ・マーキュリーのボーカルが以前よりもはるかに生々しく、コーラスの重なりが立体的に聴こえました。各楽器の分離が素晴らしく、今まで気づかなかった細かな音のニュアンスまでしっかりと捉えることができ、まるでレコーディングスタジオで聴いているかのようでした。

また、ジャズのピアノトリオでは、ピアノのハンマーが弦を叩く瞬間の打鍵感、ベースの弦が震える様子、ドラムのブラシワークの細かさまでが手に取るように伝わってきて、鳥肌が立ちました。音場が左右に広がり、奥行きも感じられるようになったことで、リビング全体が音楽で満たされるような感覚です。